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みかんのたね

薬学や研究の話、くだらない話、愚痴などを書きます。

ポスドク生活幕開け

転居から1週間が経ち、生活も比較的落ち着いて来ました。昨年の夏に3ヶ月滞在した場所でもあり、新しい場所に来た、というよりは、帰ってきた、という感触の方が強いのが実際です。

 

新居は大西洋が見える所になりました。交通量も少ないので騒音もなく、寒い土地ではありますが暖房が充実しているので部屋の中では半袖で過ごせます。

 

研究の方は、ボスともすでに人間関係ができているので、滑り出しにとても苦労するということもなさそうです。大きな方向性を話して、文献をあたり、また方向性を詰めて計画を練るという、研究者にとっては日常の作業があるだけです。

 

ただ、どうも生態学という分野で暗黙の前提になっていることと、今まで私が分子生物学の枠の中で考えて来たことが少しずれていて、文化的な違いのようなものを感じています。突き詰めて考えれば両者とも同じものの違う側面を見ているだけ、ということもできるのですが、日常的な議論の中での、反射的に物事を判断するような頭の作業の時には、どうしても慣れている枠組みの中で思考をしてしまいがちなので、スイッチを切り替えていく必要があります。実験生命科学にはつきものの、個体差というものをどう捉えていくかという問題が、まさに典型的です。誤差と見るか、そこに情報があると見るか。

 

これから2年間、やれるだけやってみようと思います。

海外転居の備忘録【編集中】

4月からカナダのハリファックスという土地でポジションを得たので、それに伴い転居の作業をすることになりました。

結論から言うと、思っていたよりも相当に大変でした。

 

ざっくり挙げていくだけで、

  1. パスポート
  2. ビザ関係
  3. 運転免許関連
  4. 住民票関連(年金とかの手続きも)
  5. 引っ越し(全てはとても持っていけない)
  6. 不要な家具等の処分(および譲渡)
  7. 現地での住居探し
  8. 国内での仕事のまとめ
  9. しばらく会えなくなる方々への挨拶回り
  10. 新しい仕事のプロジェクトに関する計画
  11. その他(数え切れないほどの)書類仕事
  12. 現地での車と保険
  13. 現地での携帯電話・インターネット
  14. 現地での家具その他備品など

など、普段好きなように実験をして好きなように論文を書いているだけの毎日からはかけ離れた、高度なスケジューリング能力を求められるタスクが次から次へと襲いかかります。普段の研究生活でも、これくらい頭をフルに使ったらもっと生産性があがるのではないか、と思うようになりました。

 

※以下、時間のある時に詳細について備忘録的にまとめておこうと思います。

 

科学者たち?

米国で、科学者による半トランプ運動というのがあるそうだ。

 

例:

www.scientistsmarchonwashington.com

 

疑問なのは、実験科学をやっている若い人で、こういった運動に参加する人が結構いるのかどうかということだ。私の感覚では、若手に研究以外に割ける時間なんてほとんどない。自分の家庭を顧みることすらままならない。私だけだろうか?

 

そんな状況にある科学者が、社会活動に参加するために自分の貴重な時間を使うことは、少なくとも短期的には自分の首を絞めてしまうような気もする。「隣のベンチに座っている科学者が、いつでも君の実験成果を自分のものにしようと狙っている」というのは大げさすぎる誇張じみた表現でもなんでもなく、結構よく研究現場の実際を言い当てている。

 

それとも、皆私よりもよっぽど効率よく仕事をしているのか?それはありうる。

あるいは、そういう社会運動を先導しているのは、ある程度成功して科学者としての地位を築けた立場にある人々なのか?それなら少しは納得できる。

 

まあ何も、科学の大切さを主張するのが科学者であるとは限らない。学問や科学研究というものにとても造詣の深い市民たちが「科学者たちが思い切り研究に打ち込める環境をまもる」ために活動をしてくださっているということだって、あり得ないわけではない。

 

もっとも、そんな社会があればそこはすでに科学者にとって楽園のような社会なのだが。

夏のカナダ滞在から全く更新をしていませんでした。気がつけば年も変わりました。

 

カナダから戻ったあと、9月下旬〜10月は昆虫学会@フロリダ、ラボ訪問@ミネソタ、11月にはシンポジウムx4(@フロリダ、@コネチカット、@ワシントン、@カリフォルニア)、それから12月頭にシンポジウム@ローザンヌ(スイス)に参加しました。

あちこち旅をして少し疲れましたが、幸いにして来春からの仕事の場を得ることができました。昨年の夏に滞在していた研究室で、いくつかのプロジェクトに関わることになると思います。

 

当面は国外に滞在するにあたって、引っ越しや諸手続きに追われそうです。

 

ショウジョウバエに対するロイヤルゼリーの効果

興味深い論文が最近報告されました。

PLOS ONE: The Phenotypic Effects of Royal Jelly on Wild-Type D. melanogaster Are Strain-Specific

 ショウジョウバエ(学名Drosophila melanogaster)に対するミツバチ由来ロイヤルゼリーの体サイズを増大させる効果は、実験に使うショウジョウバエの系統*1によって異なるという論文。

 

ロイヤルゼリーによるショウジョウバエのサイズ増大は、2011年のKamakura論文が有名*2ですね。

http://www.nature.com/nature/journal/v473/n7348/full/nature10093.html

 

今回の論文で著者らは、

It is interesting to note, however, that this previous study demonstrated phenotypic and physiological effects of RJ using only one wild-type D. melanogaster strain, Canton-S (Can-S). Multiple wild-type strains of D. melanogaster exist, and significant differences in responses to allelic mutations and environmental stimuli have been observed both between and even within certain wild-type strains.

と言っています。要は、Kamakura論文で使われたのはショウジョウバエの系統(Canton-S)なので、そのほかの系統でもロイヤルゼリーによるサイズ増大効果は再現されるのかを試したということです。今回著者らはOregon-Rという系統を使っているようですが、結果としては、Oregon-Rではロイヤルゼリーによる体サイズ増大効果は再現されないということです。

 

推測ですが、最初彼らはOregon-RでKamakura論文を再現しようとしたけども上手くいかなかったんじゃないでしょうかね。それでCanton-Sとの系統の違いに目をつけた、という歴史的経緯があるのかもしれません*3

 

私は、"Canton-S"と名付けられている系統の中も、維持されている研究室や研究機関によっては微妙に遺伝的背景が異なるのではないかと思いますけどね。それで、Canton-Sを使っておなじ実験をしてみてもロイヤルゼリーの効果が再現できないとか、あるいはちょっとした飼育条件の違いでロイヤルゼリーの効果が再現できないとか、そういうことは十分にあると思います。

 

実験の再現性がない時には発見が隠れているのだ、といういい例でした。この著者らはとても真面目に研究をしている印象です。「効果がなかった」「再現性がなかった」という方向性で書かれる論文も、真面目にやっている限りにおいて報告価値のあるものだと思います。

*1:血統みたいなもんです

*2:ロイヤルゼリー業界では

*3:論文に書かれているイントロダクションと、実際の研究室で起きた発見の経緯は必ずしも一致するものではないです。

I am leaving

さて、3ヶ月のハリファックス訪問はそろそろ終わりですね。また来ることは、あるかも知れませんし、ないかも知れません。3ヶ月住んでみて気づいたのですが、日本でも、北海道に住むと大体この辺とおなじ様な感じの生活になるのかも知れません。北海道の方がダントツで雪が多いのでしょうか?私は雪国に住んだ経験がないので、ちょっとその辺の感覚がわからないですね。

 

ここに滞在してみて気づいたことは色々あります。実験について1/3、研究全体について1/3、あとはプライベート1/3(生き方とか、考え方とか)位の比重で、それぞれ色々思うところがありました。

生き方については、もう少し自由に考えてもいいかなと思いました。社会生活する上で守らなきゃ行けないルールとかはあると思うんですが、その上で個人の生き方はもうちょっと自由に考えていいかもしれないです。トータルで、仕事・家庭・趣味1/3ずつくらいが理想です。もちろん、いまは全力で仕事だから家庭を顧みる余裕はない、という時期があってもいいとは思いますが。

 

あとは年齢に対する考え方も、もう少し柔軟でいいと思いました。まあ研究業界のひとはそもそも博士号をとる年齢が人によって全然違いますから、そもそもあまり気にしてない感じはありますが。50年で人生を終える人にとっての40歳と、90まで生きる人にとっての40歳は、まるで意味合いが違う。ただ、普通は終わりがいつになるか解らないんですよね。それで何となくぐだぐだと生きてしまう訳ですが、自分で終わりを決めておけば、もうちょっと今を充実させようと言うスタンスになるのかもしれないと思いました。

 

そう言えば前回忘れてました。

Home | Coburg Coffee

このカフェはとてもいいです。何でこんないいカフェなのに混まないんでしょうかね?東京にあったら、連日満員だと思うのですが。人口密度の差?

電源もあるし、Wifiもあるし、コーヒーもうまいです。冷房?が入り口付近にしかないので、夏は手前の方のテーブルじゃないと暑くてたまらないです。図書館も研究室もそうなのですが、冷房が強すぎて夏でもパーカー持ち歩かないと長時間仕事するのは厳しいのですがここはいい具合です。温度を下げるのではなくて、気動を作ることによって体感温度を下げているのだと思います(薬剤師国家試験で出るやつですね、確か)。

 

日本に帰ったらとりあえず何しましょうかね。論文の続きと、秋の発表ラッシュ(今年はやばい)にむけた準備もありますし、あとはいくつかやりたい実験もあるので、研究上のことは当分暇しなくて済みそうです。

 

夏〜秋は山登りでもしたいですね。

 

 

Halifax情報(後編)

後半はDowntownのグルメスポットをまとめておきます。

 

1. Rockbottom Brewpub

とにかくここに行けばハズレは無いと思います。

薄暗いのでメニューを読みづらそうにしていたら、眼鏡を貸してくれました。度が強すぎて余計に見づらかったですけど。

ロブスターディナーがwaterfrontエリアよりも安いのが嬉しいと思いました。(2016年夏で$19)。$19で一頭まるごとは、まあ感覚にもよるでしょうが、悪くない値段だと思います。waterfrontのレストランだと$35とかしましたが、正直味の違いはそこまで解らなかったです。

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あとは、お店の名前を見れば明らかですけど、ここはビールが豊富でオリジナルのビールが沢山あります。しかも内容が毎週変わってるような気がしました。

 

2. The Battered Fish

ここはwaterfrontにあるスタンドで、おそらくチェーン展開してカナダに何店舗かあると思うのですが、私はここのfish&chipsが美味しいなと思いました。あとはlobster rollは名物らしいですが、たしか$17だったと思うので、もはやロブスターを食べに行った方がいいのでは…と思いました。 

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Waterfrontのデッキで食べられるので、その雰囲気とかも込みの値段と考えればまあ、悪くはないかもしれません。ここに限らずですが、Halifaxは外食が異常に高いです。そのほかの物価は安いんですけどね…。$30のメニューを頼むと、税金(HST)が15%で34.5$になり、それにチップ(10~15%)を払うので結局40$近くになりますね。観光で滞在しているときはまあいいですが、長期で住むとなるとめったに行かないでしょうね。

でも東京のちょっといいところで飲み食いするよりは安いのか?ちょっといいところなど行ったことないので分かんないですが、その辺の感覚は日本に帰った時に訊いてみようと思います。

 

3. Phil's Seefood

ここはトリップアドバイザーとかでもトップで見つかる有名店(?)のようです。フィッシュアンドチップスは美味しいですが、まあ好みにもよるでしょうね。個人的には、ハリファックスに着いて初めて行ったお店なので思い入れがありますが、最近あまり行ってないということはまあ…そういうことです。

 

4. McKeivie's

Waterfrontのシーフードレストラン。シーフードはいい感じですが、お値段もいい感じです。雰囲気もよく、海も近いですし、お店も綺麗です。オイスターは特にオススメですが、個人的にはロブスターディナーについてきたパンが美味しいと思いました。

 

何なんでしょうね、日本で生活してると新鮮な海産物とかが身近かつ安価に手に入りすぎて、「ハリファックス=シーフードで有名」っていう考えに対して若干懐疑的になってくるんですよね。2週間目くらいに冷静になった時に、言うほどシーフードすごいか…?っていう事に気づき始めたような気がします。

 

5. Sushi Shige

ここは素晴らしいです。Halifaxで唯一おすすめできる日本食レストランと行っていいと思います(個人的見解)。もちろん全部を回った訳ではないですが、'Sushi'と名前のつくお店はHalifaxに何軒かあっても、基本的に日本と同じものが出てくることは無いです。みそ汁にも牛丼にもとにかくコーンが入ってて残念な気分になったり…ということはしばしば。

1つの確実な判断基準があるとするならば、オーナーが日本人なのか、それ以外のアジア系なのかということですかね。

このSushi Shigeというお店は、まず間違いないと思います。正直、このお店がある限り、Halifaxに永住できると思いました。

お店はちょっと分かりづらいところにあり、ホームページも看板もあまり出してないのですが、目印はMaritime Centerですね。

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お値段は、2016年夏現在で、Nigiri×10 & Maki×6のセットが$28でした。サラダと、お味噌汁がつきます。日本のビールもおいてありました。

みそ汁は、こっちではsoup扱いなので、基本的に食事の最初に出てくるのですが、頼めば最後にしてもらえます。一回目行ったときは英語で会話してたんですが、最後にスタッフが全員日本人だという事に気づいたので、二回目は日本語でした。最後の緑茶が、一回目は薄く、二回目は濃かった様な気がしました。たまたまかな?

食事があうかどうかは海外での長期滞在のネックなのですが、Halifaxはその点全く心配はないと思いました。

 

他にも色々ありますが、また機会があれば個別に載せてみたいと思います。

 

 

Halifax情報(前編)

この夏はカナダの東の端にあるハリファックスという町に滞在しているのですが、ウェブ上ではどうも現地の情報が少ないこともあり、折角の機会なので記事を書いてみようと思います。

 

まあ、カナダのメジャーな都市挙げてって言われて、ハリファックスを挙げる人は居ないでしょうし、そもそも名前すら聞いたことの無い人が殆どだと思います。(バンクーバーモントリオールトロント、オタワ…とかは聞いたことがあるかと思います。)

 

ハリファックスはここです。

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もうちょい拡大しますか。

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州で言うとノバスコシア州(Nova Scotia)ですね。

ニューヨークやボストンは近いです。飛行機で3時間くらい。

 

ハリファックスへ日本から直行便は(多分)無いので、トロントとかで乗り継ぎになると思います。Door to Doorだと普通に日本から24時間以上かかるので、可能なら乗り継ぎ都市で1泊か2泊くらいしたいところでしたが、まあどうせ時差ぼけで何もできないでしょう。

 

最寄りの空港(Halifax Stanfield International Airport)から都心部までは大体40kmくらいで、バスを乗り継いでも行けます。空港のHPから事前にタクシーを予約でき、大体70カナダドルくらいで都心まで出られます。私は到着が深夜だったので事前に予約しましたが、昼間なら多分予約しなくても大丈夫だと思います。

 

さらに拡大するとこんな感じです。

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正直、来る前は島だと思っていたのですが、実は半島ですね。

そして地図だと分かりにくいのですが、基本的には車が無いと都心部以外どこにも行けないです。私は今回国際免許証を忘れたので、遠出するのは諦めました。電車も無いです。完全な車社会です。

 

ちょっと北の方に300kmくらい(!)行くと赤毛のアンで有名なプリンスエドワード島があるのですが、車が無いとちょっと行くのは厳しいですね。自転車を借りるってのは正直ありなんですが、往復600kmなので私の実力だと10日では帰ってこられないと思います。自信のある方はトライしてみて下さい。

 

徒歩+バスとかで移動できるのはこのあたりまで。

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この写真の上端から下端までがだいたい20kmなので、歩いたら4~5時間かかります。歩かないですけど。20kmって、都内の感覚で例えると上野〜蒲田くらいです。まあ、大地震の日とかで無ければ歩かないですよね。

上の地図の真ん中の「ハリファックス」と書いてある楕円形の一帯がいわゆる都市部なのですが、この中だったらまあ歩いても一周できます。南北8km東西4kmくらいの一帯に都市としての機能が集中してる感じです。ちなみに4kmがおよそ上野〜東京くらいの距離で、徒歩だと1時間くらいです。

 

住民は、圧倒的にイギリス系が多いですね。おそらく80%超えてるんじゃないかな?日本人は…2ヶ月に一度見かけるかどうか…という状況。中国語を話している人は、町を歩けば一回はすれ違うかな、という感じです。上野の街に比べれば確実に少ないと思います。「Canada Day (7月1日、カナダの建国記念日)は超混んで歩けない程だよ!」とか言ってる人も居ましたが、正直土日のアメ横のほうがよっぽど混んでますね。

 

ちょっと寂しいこともありますが、語学留学をする場所として考えた時に、これはハリファックスのいいところかなと思います。日本人が居ると、結局日本人の集まる場所で日本語話して終わってしまうことが結構あると思いますが、ここではそう言うことは絶対にないですね。あとは、アメリカの様に入国の瞬間から極端なアクセントの英語に心を折られることもなく安心感があります。

 

町並みは都心部からちょっと歩いたあたりでこんな感じ。(google ストリートビュー

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 都心部の一番栄えてるかな〜という場所でもこんな感じです(同じく)。

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この写真の場所から東に5分くらい歩くと海が見えます(同)。

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対岸に見えてるのはダートマス(Dartmouth)の街で、ここからフェリーで10分くらいで行けます。

 

Canada Dayには花火があがるとのことで足を運びましたが、日本の花火に比べるとちょっと寂しい感じでしたね。それでも、ドローンを飛ばしている人がいて、離陸と着陸の時に軽く周囲が盛り上がったりしてなかなか面白かったですね。日本ではドローンが規制されてしまっているので、私にとってはドローンを間近で観る初めての機会でした。

日本も、都心部はさておき田舎ではドローンを活用してもいいんじゃないですかね?物流とか、相当変わると思います。ネットスーパーで注文すると3時間後にドローンが玄関前に荷物落として行くとか、超絶便利じゃないですか?薬局とかで活用できたら、いいと思うんですけどね。

 

Halifaxは、南にはPoint Pleasant Park、西にはLong Lake、東はHalifax Water Front...などがバス圏内ですし、料理もロブスターをはじめ海産物が豊富です。地元のビールもあります(Alexander Keith's)し、食事も充分楽しめると思います。緯度が高いこともあって、夏は21時くらいにならないと暗くならないですので、体内時計の管理が難しいかもしれません。気温は、7月でも20度前半で、夜は相当涼しくなります。日中は半袖で涼しく、夜は半袖では寒いくらいです。逆に冬は相当寒いのだと思います。

 

後半はお店やおすすめスポットの紹介などをメインにしようと思います。

2016-0623

The fear for unknowns plays a certain role in shaping the way you communicate with strangers. The curiosity for unknowns drives a motivation of scientists toward novel findings, whether or not it is merely an incremental. The ways, looking apparently different, seem to root in a nature, perhaps being genetically given, and appears so close to you when you walk in 'new' world both in geographic and/or in scientific contexts. 

 

Salutation would be a good example, being recognized as vital greetings that firstly tell someone that you are not their enemy. You can observe people making salutations in any cultural group of human society, and even in animals, though in different ways of it. Seeing ones who getting in a way you are not familiar with, you tend to feel uncomfortable, and even become unfriendly to them. I could not help considering this tiny event as one possible origin of discriminations when a race faces to another race.

 

Nowadays, in developed societies, people are used to strangers. They know that a stranger could have different background, and what seems arrogant to you is not necessarily what he/she intended, but still they are not well set about how they can 'ice-break'. No matter how subtle a border between nations become, you'd better pay a certain consideration of this. It works in the same way when you start working in a new laboratory or a new company, as when you start living in a new country. 

 

What is friendliness? This is almost equal to answering a question 'what's unfriendliness?” The way you find friendly/unfriendly is not necessarily the same as others judge friendly/unfriendly. This makes the problem even more complicated, making it farer from possible 'reconciliation'. When you stand a counter of Tim Hortons for the first time from Japan, you might be shocked in some way. That is OK. Take your time, have a deep breathe. You can think a bit more about it in retrospect on another day. What made you uncomfortable? What if you were in their position? What if you were in their position, and standing in front of an Asian who is not looking at your eyes and not making any salutations nor any instant conversations, and even throwing coins on the counter to ask you collect them? You could seldom understand that the one is new to this society, and grown in a society where people bend their bodies to one another instead of looking at eyes and shaking hands, having been taught that looking at other's eyes at first contact and handing coins/bills directly to other person are even arrogant, regards being silent in a public area as the top priority in terms of etiquette, etc.

 

A sensible person could find this occurring as they spent time in a new place, but, to be honest, it is still not perfect. Those who paying a special care regarding such potential conflicts could even oversee their 'arrogant-to-other' behaviors. What is tricky is that there is no clear cut 'surgery' to this problem, but, at least, you can minimize the risk of 'trespassing in bare feet' by your effort. It is the fear for unknowns that gives a rise to all the problems. 

『研究的態度の養成』

私は寺田寅彦の書く随筆が大変好きだ。彼の様に、思考の翼でもって宇宙の森羅万象を不思議混沌の中を縦横無尽に自由に飛び回り、且つそれを私のような人間にも追随できる平易な日本語でもって表現する能力に恵まれた人は珍しい様に思う。私は彼のことを、我が国におけるサイエンスコミュニケーションの父祖的存在だと勝手に思っている。

 

寺田寅彦 研究的態度の養成

 

今週は後半から体調がすぐれず、金曜日などは毎週欠かしていなかったパブめぐりも休んで一日床に臥せっていたのだが、土曜日になって少し快復したと見えた。気晴らしにとコバーグ通りまで歩いて喫茶店で過ごしていると、何もしないで居るのも手持ち無沙汰なので上記の随筆など読んでいた。

 

ただ一口ですべての現象を説明し得るというような感じを起させるのはよくない」

科学は絶対のものでない、なおいくらも研究の余地はある、諸子の研究を待っているという風にしたいと思うのである」

 

このことは私自身の体験から言っても、非常に大切なことだと思われる。2008年に駒場教養学部の二年生であったとき、夏には進路を決めなければならないというので主に産・官のどちらかで悩んでいたのだが、そんな時に「動物科学」を担当されていた道上達男先生の講義を聴講していた。珍しい名前だったし、単位まで取ったのだが結局最後まで名字をなんと読んだらいいのかが解らずじまいだったので印象に残っている。

確か道上先生はちょうどその年の春から駒場に着任されて、新進気鋭の若手教員という感じは何となく伝わってきていた。駒場の二年生になると、私のように大学受験で生物を受験科目にしなかった学生でも、一年生の時に「生命科学」を履修しなければならないから、通り一遍の細胞生物学・分子生物学的な基礎は身に付いている。私は「動物科学」というからてっきりサイの角の地域的差異のような類いの内容を講義されるのかと思っていたのが(いま考えればそれはZoologyだ)、そうではなく分子生物学・細胞生物学の実験手法について色々と講義をしてもらったのを記憶している。日本だけに限った話ではないかも知れないが、どうも高校〜大学学部前期課程までの科学教育においては法則の理論的記述や四則演算をくまなく学ぶ機会は多いのだが、実際にそれをどういう方法で計測・検出するのかという実感が伴わないのである。それで、道上先生の講義はとても面白かった。細胞内小器官(オルガネラ)の分画、はこういう試薬を使ってこれくらいの速度で遠心してこうしてこうやる・・・etc (つまり密度勾配遠心)といったことを色々講義して下さった。それで、何かの時に抗体作成の話になって、抗体がどういう仕組みで遺伝的にコードされていて、多様性がもたられるかという講義の回があった。ざっくりいてVDJ組み替えの話だが、私はその時先生に「抗体の二つのFab領域は常に相同なのか」という趣旨の質問をして、先生は「どうなんだろ」をお答えになった。この経験は私の人生にとって決定的な瞬間だった。教科書の先に一歩踏み出すと、もう教官でも即決は出来ないような世界が広がっているということを初めて知ったのがこの時だったからだ。あの時は今振り返っても、正直シビれた。

この経験がきっかけになって私は研究の道に進むことを考えて、今に至っている。

 

ただし、一見して新しそうなことを言えば(論理的・理論的にでたらめであったとしても)もてはやされる風潮が一部にあるのは残念だが事実である。いわゆる「車輪の再発明」的な研究が、局所的には評価されることもあるのである。寺田も上の文章を次の様に締めくくっている。

 

ただ一つ児童に誤解を起させてはならぬ事がある。それは新しい研究という事はいくらも出来るが、しかしそれをするには現在の知識の終点を究めた後でなければ、手が出せないという事をよく呑み込まさないと、従来の知識を無視して無闇むやみ突飛とっぴな事を考えるような傾向を生ずる恐れがある。この種の人は正式の教育を受けない独創的気分の勝った人に往々見受ける事で甚だ惜しむべき事である。」